富山市医師会について

平成30年度事業計画

平成30年度富山市医師会事業計画

 平成30年度医療介護報酬同時改定の大筋が決定しているが、今後の医療の方向性を示すものとしては注目すべき点が多い。重点課題として挙げられているのは、地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携である。医療機関間での連携(病病、病診、診診)、医科歯科連携、病診薬連携と具体的な連携への言及があり、そして介護・保健・福祉との連携の必要性が強調されている。外来医療においても大病院・中小病院・診療所の機能分化と生活習慣病の重症化予防に
ICTの有効活用、そして薬価制度の抜本改革が挙げられている。また新たな視点として医療従事者の負担軽減・働き方改革の推進にも触れられている。過労死や異常な長時間労働の常態化、サービス残業の実態が明るみになる例が相次いでおり、女性医師の活用ともリンクして働き方改革への対応は待ったなしである。
 富山市医師会は種々の事業において、今回の同時改定の基本的考え方を踏まえて会員医療機関における機能分化と連携を支援していくと同時に、働き方改革に関しては勤務医、開業医を問わず現在の医療の実態がきちんと社会に理解されるように務めていくことが重要だと考えている。

1.医療制度改革への監視と提言

 我が国ではすべての国民がいつでも、どこでも平等に医療機関にかかり、医療技術の進歩を享受できる国民皆保険およびフリーアクセスという仕組みを採っている。その結果、国民の健康寿命を世界トップレベルにまで押し上げ、WHOでも医療の質、平等性から我が国の医療制度は世界一位とされるまでになっている。国民の健康を支え、国民が安心して仕事をし、生活を送るための基盤として何としてもその仕組みを堅持していかなければならないと考える。
 しかしながら、我が国の国民医療費は、過去10年で平均2.5%のペースで増加し、現在30兆円の規模となっている。とりわけ老人医療費の増加は年1.2%であり、医療費の1/3を占め、医療費の増加の最大の要因となっている。医療費は、国民所得や雇用者報酬の伸びを大きく上回り、医療保険財政は厳しい状況となっている。一方、「経済・財政再生計画」では財政健全化を達成するために社会保障関係の伸びを5千億円以下に抑えることが求められている。
 また、企業では法人税減税により企業収益は上がり、空前の内部留保を生み、株主への分配も増えている反面、非正規雇用の増加で賃金は伸び悩み、企業の社会保障負担は減ったままである。企業収益の増加が設備投資や個人所得の増加をもたらし、個人消費の増大に繋がるという好循環とはかけ離れた実態となっている。
 このような状況の中で国は更なる負担を個人に求め、逆にサービスを制限し、医療分野に市場原理を持ち込むことで公的給付の更なる削減を目指している。これは公的負担が個人負担に振り替えられるだけでなく、受けられる医療の格差が生ずると考えられる。患者申し出療養等の実質的混合診療の導入や医療保険分野の拡大により、医療の産業化とそれに伴うビジネスチャンスが生まれ公的支出が抑制される可能性はあるが、国民の安全・安心・平等の医療・介護・福祉につながるとは限らない。
 国民皆保険を堅持していくためにも、我々医療側から生涯保健事業の体系化による健康寿命の延伸など、過不足のない医療が提供できるよう適切な医療提供体制を提言し、時代に即した改革を進めていく必要がある。

2.保健、福祉との連携強化

 重度要介護者の問題点
 富山市は入所型介護(入院付きの介護)施設は十分であり、これ以上増やさない方針のようであるが、重度の要介護者の在宅医療は、医療のみならず社会的資源の活用という点においても効率が悪く、困難である場合が多いと思われる。また、重度の要介護高齢者に対する虐待も社会問題化している。
 全国に比し入所介護が多いという指摘はその通りと思われるが、なにが富山市によりふさわしい方針なのかを検討し、提言するなど積極的に働きかけていきたい。

3.在宅医療と地域包括ケアシステムの推進

 地域包括ケアシステムの構築とは、可能な限り住み慣れた地域で安心して暮らせるまちづくりである。それには国の在宅医療連携拠点事業・在宅医療推進事業を基盤とした在宅医療体制構築・在宅医療推進・在宅医療介護連携推進・医療介護関係者の研修・地域住民への啓発などが必要となる。
 富山市医師会はそれらを踏まえ、平成29年度は①在宅看取り連携のための医療・介護連携研修会、②地域包括ケアシステム・在宅医療委員会の立ち上げ、③平成28年度からのエリア会議の継続、④「地域でその人らしく生きる」をテーマとした市民公開講演会などの事業を実施した。これらのテーマに基づく事業の継続が在宅医療の推進と地域包括ケアシステムの構築に繋がる。そのため平成30年度事業計画は下記のとおりである。
①在宅医療の質向上のための医療職を対象とした研修会
②地域包括ケアシムテム・在宅医療委員会監修による「在宅療養ガイドライン」の作成
③エリア会議による「顔のみえる関係」から「信頼できる関係づくり」を目指した「話す機会づくり」としての「グループワーク」の開催
④在宅医療・介護サービスの普及啓発のための市民との交流会の開催
⑤在宅医療の環境整備および在宅医療を実施している会員への支援
「富山市医師会在宅医療支援センター」の活動の推進、平成29年4月から診療を開始した「富山市まちなか診療所」との連携による在宅看取りを含めた在宅医療の実施に対する支援
これらの事業を通じて富山市医師会としては、在宅医療を行う上での環境整備とそれに関わる多職種の人材づくり、在宅医療連携拠点整備を行っていく。

4.危機管理体制の維持、充実

 近年、地球温暖化やエルニーニョ現象などの気候変動により、世界的に異常気象が増えているといわれ、豪雨災害のみならず今年は大寒波による被害も世界各地で報告されている。また、1月の草津白根火山の噴火は記憶に新しいが、富山県にも常時観測火山の一つである立山・弥陀ヶ原があり、富山県において想定される災害も多岐にわたる。平成29年度の富山県総合防災訓練では、富山県、富山市、立山町の主催で地震、水害、火山活動を想定した訓練が行われ、富山市医師会も参加協力した。平成30年度は、日本医師会災害医療チーム(JMAT)の編成方法、各医療機関との通信手段、被災した医療機関の支援、行政や各種団体との連携、障害者や在宅高齢者の支援方法などを、想定される災害を今一度見直した上で、検討し直す必要がある。また、現在改訂を行っている「大規模災害医療救護活動マニュアル」にもその内容を反映させていきたい。
 富山市医師会危機管理委員会では医師会組織(事務局・健康管理センター臨床検査部・同健診部・同業務部・急患センター・看護専門学校の各部門)のリスクマネジメントと医療安全対策について、災害対策委員会、接遇向上委員会、全体衛生連絡会、部門ごとの危機管理委員会(医療安全委員会)、富山市医師会交流発表会、医療安全管理セミナーなどを開催し、各部門間の連携強化、危機管理に対する意識と対応の向上に努めている。平成30年度は、“健康企業宣言”に向けた活動や従来の危機管理を深めて医療安全を目指す取り組みをさらに進めていきたい。

5.行政との連携による乳幼児・学校保健活動の充実および小児領域の在宅医療整備への取り組み

 乳幼児の健康予防医学の充実の基本である予防接種の接種率の向上および現在任意で行っている予防接種の定期接種化に向けた啓発と、これに関わる接種後の疾病構造の変化や関連する市中感染症の流行状況などを行政と連携し、検証することで小児の健康維持推進に努めたい。学校においては、運動器検診への取り組み支援やすこやか検診によるこれまでの評価・結果およびすこやか相談事業の見直しへの協力など、これまで以上に充実した検診業務になるよう図っていく。特にすこやか検診後のフォローアップ体制については新しいガイドラインを基準にした手引きの作成を行ったので、その後の再評価などを行う。
 ポストNICUや重症心身障害児などの小児医療的ケア・小児在宅医療問題については、富山市医師会小児医療的ケア・在宅医療問題検討会と乳幼児保健委員会が協力できる範囲内でこの問題を取り上げ、行政や富山医療圏の関連医療機関や地域医療連携医との協力を図るとともに、これにかかわる多職種連携のための啓発研修会を企画し、富山市から県内全域へ連携できる体制を推進したい。乳幼児期から医療的ケアを必要とする子どもたちが安心して成長・発達・生活していける医療・福祉・教育連携へ富山市医師会として具体的にできることを整理して解決できるようにしたい。
 また、3歳児健診での屈折機器を用いての他覚的屈折検査の実施については、現在行われている自覚的屈折検査ではなく他覚的屈折検査が可能な機器であるスポットビジョンを7台借り入れ、遠視、弱視の発見率に対する有用性を確認し、平成31年度の本格導入の基礎を築いていく。
 これまでの継続事業計画である、児童虐待防止のための研修会などへの参加や、医療機関における対応に関する周知についての情報提供や、関連施設との連携の推進を行う。

6.特定健診・がん検診及び緑内障検診

 特定健診は平成30年度より第Ⅲ期となる。主な変更点としては血清クレアチニン値が詳細項目に入り(富山市医師会では従来から採用)、当初から詳細項目であった12誘導心電図および眼底検査では該当条件が変わる。また平成30年度より富山市国民健康保険を対象とした富山県糖尿病性腎症重症化予防推進事業に参画することとなった。これらに対し、システム改修を行い業務に支障を来たさないようにしたい。富山市における特定健診の受診率は目標値の70%に比べいまだ低迷しているが、さらなる受診勧奨、休日健診の実施など市と協議の上、引き続き受診率アップに向けて努力したい。
 がん検診においては厚生労働省の指針改正に伴い、胃がん検診の対象方法を変えていく必要がある。胃がん内視鏡検診においては平成31年度から対象者が50歳以上の隔年になる予定であるが、移行に際し混乱が生じないよう平成30年度から周知を図っていく予定である。
 また、緑内障検診は受診率と診断精度の向上を目指したい。平成29年度の受診率は8.8%と低く、ポスターの掲示などで受診率の向上を目指したい。診断精度の向上にはデジタル化した写真での提出をさらに促し(現在36%)、また高い診断精度を有する光干渉断層計(OCT)での検査が導入できるよう、費用の面も含め富山市と協議したい。

7.スポーツ、運動器に関する啓蒙・検診

 スポーツ現場からの危険なサイン
 スポーツは子供たちに希望を与えるものであるが、子供たちの自発的スポーツ活動ではなく、親や地域社会のエゴによる洗脳によって、競技スポーツを行わせ、過度な負担をかけている状況が多々見受けられる。
 残念ながら、鍛錬という名の破壊、指導という名の虐待が横行しているという事実を行政側も気付いていることは少ないと言わざるを得ない。
 ともすれば、ショービジネスの商品に用いられがちな少年スポーツの功罪について、お互いの認識を深めたい。

8.病診連携の推進と勤務医労働環境の改善

 「富山県地域医療構想」が平成29年3月に策定され、また、医療法の改正で新たな医療計画が策定され、高度急性期から、急性期、回復期、慢性期、在宅医療・介護に至る医療機能の分化と地域包括ケアシステムの構築が進められている。地域の医療連携に果たす富山市医師会の役割は極めて大きい。医療機能の分化・連携を円滑に推進するためには、病診連携による情報共有が極めて重要であり、富山市医師会はそのハブとしての役割を引き続き担っていきたい。
 日本医師会に「働き方検討委員会」が設置され、医師の働き方改革が大きな課題となっている。富山市においては、富山市・医師会急患センターと二次救急医療機関の連携が順調に進んでおり、急性期病院勤務医の負担軽減に大きく貢献している。しかし医師の過重労働を防ぐためには、救急医療以外にも様々な労働環境の改善が必要であり、富山市医師会では勤務医負担軽減について地域に即した課題を検討し実施していきたい。また男女共同参画の観点から、女性医師の積極的な活躍を支援していきたい。

9.男女共同参画の推進

 医師に占める女性の割合が増加する中、様々なライフイベントに対応しながらキャリア形成を諦めず、働き続ける女性医師を医療現場だけでなく、組織の意思決定を担う場において重用を図る事は男女共同参画社会の実現だけではなく、医師の働き方改革や医療界の活性化に直結するものと思われる。そのために富山市医師会はこれからも男女共同参画への理解と意識の改革を進め、その活動においても女性医師が活躍できるような環境整備を通して、人材育成・活用に繋げたい。

10.富山市・医師会急患センターの運営

 富山市・医師会急患センターは平成23年10月に新築移転し、平成24年度以降は年間4万5千人を超える受診者数となっている。引き続き初期救急と二次救急医療機関の役割分担を図り、二次救急医療機関の負担が軽減するよう努力したい。
 現在、当直体制は原則午前2時まででそれ以降は待機となっているが、現状は午前6時まで行われている。受診者数の増加に比例して当直医の疲弊、また医師高齢化に伴う当直医不足が喫緊の問題となっている。一次医療、二次医療の枠組みを可能な限り堅持しながら当直医の確保と増員、また勤務体制を整え、少しでも当直医の激務を軽減できるよう努めたい。また富山市・医師会急患センター職員は慢性的に不足しており、受診者の多い繁忙期にも十分対応できるよう職員を確保していきたい。富山市・医師会急患センター出向医と二次、三次救急医療機関のより有意義な連携を図るべく、平成30年度も救急医療合同会議を企画する予定である。
 全国での夜間小児急患診療体制の整備については地域差があり、#8000番の導入後、軽症受診者のトリアージについて効果的に機能している地域もあると考えられている。現在、内科・外科同様、朝6時までの体制を維持し地域の小児時間外診療の根幹を担っている。平成6年度から平成29年度までの小児科時間外の年間受診者数は平成6年度の年間約9千人から少子化にも関わらず受診者数は増加し、現在は年間1万6千~8千人前後で推移している。平成29年4月現在の小児科出向医師数はひと月に開業医が15人~16人で、これに大学や基幹病院で二次、三次救急も担う医師が参加して体制の維持に努めている。出向医師の高齢化は深刻な問題であるが、深夜帯の一次急患診療については今後もこの体制が維持できるように地域小児科医への協力を求めていくとともに、現在の実情に応じた小児救急診療スキルアップのための啓発研修会などを行いたい。

11.富山市医師会健康管理センターの運営

 健診部は、地域検診・職域検診・人間ドック・学童検診・富山市施設検診などを行っている。膨大な量の個人情報や種々のデータを扱っており、より一層安全なシステム運用を心掛けたい。
 従来の人間ドックに追加することができる種々の「オプション検査」を実施してきているが、平成29年7月より「歯科・口腔がん検診」、平成29年11月から「認知症検査」を開始した。今後も受診者の多様なニーズに対応できるようにオプション検査の充実を図りたい。また、医師ドックの便宜性や受診率の向上を目的に、「日曜ドック」を拡充する予定である。健診受診者の満足度の向上と、会員の診療に寄与できる健診事業を行っていきたい。
 今後、各種医療器械の更新や新規の購入を計画しているが、適切な財政計画のもと、健全な経営を行っていきたい。
 臨床検査部は、先生方から信頼され、利用しやすい検査部である事を常に心掛けている。また、地域住民の健康維持・増進のための拠点としての機能も推進している。そのため、これまで通り精度管理を重視した正確なデータ提供を進めるとともに、今後の検査システムの更新の検討や第Ⅲ期特定健診事業や電子カルテへの対応、情報提供を推進し、共同利用施設としての役割を充実させていきたい。

12.看護専門学校の運営

 医療分野、福祉分野でより多くの看護職者が求められ、全国的に看護師養成の必要性が増大している。新たな看護専門学校も設立されてきているが、まだまだ看護師不足の状態である。
 景気の変動により看護職の希望者数も影響を受ける傾向にあり、最近は、富山県も含め全国的に増加してきている。このような中、富山市医師会看護専門学校は、これまでの実績以上にその存在が重要視されている。准看護師過程の存続については、近年、一般社会人からの入学希望者が多数あり、今後も存続させる社会的使命があると考えて運営にあたっていきたい。平成29年4月からは総曲輪レガートスクエアに新築移転し、准看護学科の入学生を今までよりさらに10名増やし、定数通りの90名としている。そして、その多くを富山市医師会会員の先生方に還元できるよう配慮しており、その成果も認められている。
 准看護師資格取得者が看護師となるための養成機関は、県内では本校だけである。当看護学科の意義と責任は重大であり、今後もより一層充実したものにし、県内の看護師養成の担い手になっていきたい。

13.地域産業保健事業の運営

 当事業は、平成29年度同様に厚生労働省の委託を受けた富山産業保健総合支援センター(労働者健康安全機構)に協力する形で継続していく予定である。
 地域産業保健センター事業(対象:50名未満の事業場)・産業保健総合支援センター事業(対象:50名以上の事業場)・メンタルヘルス対策支援センター事業の3事業が一元化されたことによるワンストップ・サービスの提供に向けての体制づくりを継続しつつ、平成28年度から開始したストレスチェックに係る面接指導についても引き続き相談、対応していく。
 富山市医師会としても平成29年度までと同様に地域産業保健センター事業を運営していく予定であり、富山県医師会、富山労働基準監督署、富山産業保健総合支援センター、富山県労働基準協会、富山市医師会健康管理センター等と連携しつつ、労働者の健康を守るためのサービスの充実を図りたい。

14.IT化の推進

 富山市医師会のIT化は医師会の内部の各部門におけるデジタル化とデータベース化、富山市医師会会員を中心に富山医療圏の公的基幹病院との診療情報共有システム化、富山市歯科医師会会員との医科歯科連携、健診機関との連携による健診情報の受け入れ、さらに、医療介護総合確保基金により地域包括支援センター、居宅介護支援事業所を中心とする介護施設との医療・介護情報の共有のためのネットワーク化に向けて順次整備してきたが、今後もさらに整備していく。
 ”たてやまネット”上ではそれ以外に小児在宅診療情報共有システム、心筋梗塞データ収集システム、脳卒中診療データ収集システムが運用されている。脳卒中診療データ収集システムは県内19救急病院を結び、富山大学脳神経外科の脳卒中データベース“TOY STORE”へと発展し、平成29年度からは、富山県医師会の脳卒中情報システムと統合された。富山県内で発症する脳卒中急性期のデータの大部分が補足されることとなり、今後は回復期以降の治療やリハビリに関してもデータ収集が行えるようにシステムの拡張がなされ、同時に脳卒中連携パスの運用も“たてやまネット”上で行われるように計画が進んでいる。
それ以外での新たな計画としては、
①薬剤師会の“たてやまネット”参加により調剤薬局との連携・検査データの共有開始
②在宅医療におけるITの活用
平成29年5月の個人情報保護法の改正により、使用回線はVPN-IPsec+IKEもしくはTLS1.2に限定され、個人管理下の端末の使用は原則禁止となった事を踏まえ、富山市医師会在宅医療支援センターで使用していた在宅医療支援システム(EIR)の使用を中止した。多職種情報共有システム(SNS)については既に種々のソフトが自己責任において利用されている状況を踏まえ検討していく。
③“たてやまネット”の利用推進・普及のための講習会
“たてやまネット”の利用のさらなる推進のためには講習会を繰り返し開催し、参加を広報する必要がある。また、ネットワークに参加するすべての事業所に均等な実習の機会が望まれるため、平成30年度は春に富山市医師会会員・歯科医師会員・薬剤師会会員を対象とした講習、秋にはその他の多職種を対象とした実習を計画し実施を目指す。

15.個人情報保護への対応

 富山市医師会は平成18年度に初めてプライバシーマークの認定を受け、2年毎に更新している。個人情報担当者会議は毎月開催し全体会議を年2回開催するとともに、全職員と富山市医師会役員全員が研修を受けている。
 平成30年度は更新年にあたり、平成29年度内に個人情報保護監査実施記録よりテーマに沿って外部監査が行われ、各部署の取り組み状況をそれぞれ精査し6月の更新審査に対応できるよう準備している。
 平成29年5月に施行された改正個人情報保護法により、件数による適用除外がなくなり、「個人識別符号」が含まれるものも個人情報となった。また、委託先管理に関して、選定・契約締結・個人データの取扱い状況の確認等の必要かつ適切な監督責任があるため、クラウドサービスを利用するシステムに関しては特に注意していかなければならない。
 個人情報に関する社会の要求は年々厳しくなっており、今後も全部門を挙げて更なる適正な対応に努めたい。